32枚目 値上げの波とサプライチェーンについて

みなさんこんにちは!

ミスベティー 代表の白川です。

クリスマスが終わり、一段落したのでコラム記事を書く余裕が出来ました。
やはり心の余裕が無いと何をやっても楽しくないですし、クリエイティブな活動も出来ませんね。

さて、今回は「値上げの波とサプライチェーン」について書いて行きたいと思います。
サプライチェーンとかの横文字を使うのはあまり好きではないのですが、ニュースなどですでに一般化しているので、供給網と書くより分かりやすいと思い使用しています。

ここ最近ありとあらゆる物が値上げしています。
ガソリンから始まり、電気・ガス料金、小麦製品、乳製品など、事業に必要な物全てが値上がりしました。

今までは事業者レベルで仕入価格が上がるだけで済んでいたのですが、今回は一般家庭への影響も大きく、スーパーで購入する物も値上がりしていますね。
なぜこんなに色々な物の値段が上がっているのか?これについては、ニュースとかで説明されている通り、一言で表すと「コロナの影響」なのでしょう。

お店側としては、商品売価を上げることは最終手段という感じです。
それは、売価を上げることで様々なことを検討しないといけないからです。
・売価を上げたことによる消費者離れの懸念
・事業戦略、ブランド価値に影響を与えないか
・POPやプライスカード、レジなどの書き替え

一番難しいなと思うことは、物の値段には相場が決まっており、その相場から外れる値付けをする時に、消費者の理解が得られるのか?とても不安になります。
例えば、長年販売していた商品には、その値段が相場になっている物があります。
150円(税込)で販売していて、廉価品としてファンが付いていたとします。
それを180円~200円(税込)の価格設定にしないといけない場合に、安く無くなった商品に魅力があるのか?という不安が残ります。
今後もお店全体では、廉価品の扱いは変わりませんが、世間の相場的に廉価品の価格では無くなった時に、その商品に付いていたファンのお客様が離れる恐れがあります。

材料費の高騰や人件費の上昇で、今までと同じ様に商売することが出来ない世の中になっていることは理解出来ますが、
消費者側の所得が全く上がっていない現在において、やむを得ない値上げを続けることが正しいのか疑問に思います。

色々な物の値段が上がっているので、「仕方ないよね?分かるよね?」と言った感じで値上げをするお店も多いと思います。
しかし、本当にお客様の事を考えるのであれば、仕方ないから値上げではなく、みんなが良くなった時に値上げをした方が良いのではないでしょうか?
もちろん、全く利益が出ない売価設定になっている場合は直ちに値段を上げるべきだと思いますが、便乗値上げのように自社の利益だけを確保するために値段を上げ続けるスタイルは考え物です。

値上げの事を長々と書いてきましたが、これが田舎の小さなお店にどんな関係があるのかというと
値段が上がる=利益確保の為、商品を絞る ということがメーカーでは度々発生します。
値上げだけではなく、材料が手に入らないとか、販売先の減少などいろいろな要因で商品を絞る傾向にあるのですが、2021年は本当に色々な食材が市場から消えて無くなり、本当に苦労しました。

同じ様に商売を続けて行く、同じ味を出し続けていく難しさと、これからの時代のリスク回避について、
サプライチェーンを踏まえて書いていきたいのですが、長くなりそうなので、次回にします。