3枚目 食材について
みなさんこんにちは!
第3回目のテーマは「食材」について書いていきたいと思います。
これから飲食店を始めようとしている方や、飲食店の裏側が知りたい方向けに書きたいと思いますので、ちょっと専門的になるかもです。
飲食店の最も大切な要素として、「食材」「人材」「立地」「ファンのお客様」などが考えられますよね。
良い食材を使うことで商品のクオリティが上がり、お客様に喜んでもらえる(はず・・・)
しかし、良い食材にこだわりすぎると材料費が高くなり、商品売価を高く設定することになり、お客様からの支持を得られなくなる。
ただ良い食材を使えば良いという訳ではなく、お店のクラス感に合った食材選びが大切となります。
クラス感とは、高級なお店なのか、地域に愛される庶民的な雰囲気なのかという感じの全体としての雰囲気とターゲット層です。
ここで注意しないといけないのが、庶民的なお店だから安い食材を使ってなにが悪い!?と言わんばかりに粗悪な食材ばかりを使用しているとお客様からの支持を得られなくなります。(さっきの高級な食材の逆パターンですね)
高くてもダメ、安くてもダメ・・・ ではどのようにして食材を選んでいけばよいか
私が思う食材選びのポイントは
「お店やオーナーさんのコンセプトやポリシーに従い、自分が納得できる食材を最後まで妥協せず探し続けること」だと思います。
高級な食材を選ぶ裏側には、良い物を提供したいオーナーさんのこだわりがあり、安価な食材を選ぶ裏側には、オーナーさんの安くて美味しい物を提供したいこだわりがあると思います。
そのこだわり 自分が納得した食材であれば、お客様に堂々と説明できると思いませんか?
ここまで偉そうに食材選びについて書きましたが、ミスベティーではどんなこだわりを持って食材選びをしているか 書いていきたいと思います。(ここからが本題)
ミスベティーのホームページに食材の雰囲気を伝える写真などが掲載されていますよね。
そして、ミスベティーと言えば地産地消でしょ?って感じで地域食材を使っていることもアピール全開です。
実は、ミスベティーをやり始めた当初は地産地消路線ではありませんでした。
元々チェーン展開をしているお店ですから、日本全国どこでも同じ味が出せないといけません。
ですから、特殊な食材を使うことがNGだった訳です。
その結果、「一般物流品」と私は読んでいますが、いわゆる「業務用」食材だけで構成された商品を提供することになり、味にメリハリが無く、商品開発に苦労していました。
そこから地産地消に繋がっていくのは、2011年にミスベティー本店をオープンしてからでした。
大野町の皆さんから色々とお声掛けを頂き、地域の生産者さんと出会うことが出来、地元で生産された物の良さを知りました。
一般物流品からの脱却を目指していた自分には、渡りに船で すぐに色々な生産者さんの所を訪れて仕入れ交渉を進めていきました。
地産地消の食材を取り扱って分かったことなのですが、「地元で生産された物は高品質で安価」です。
これは、運送費などが商品代に掛からず、中間業者も挟まないため、本来なら末端価格1万円するものが、5000円以下で仕入れられるような状態となっています。
地産地消というと、地域経済やエコ活動のために、意識的に実行する意識高い系の活動だと思われていますが、実は良い物を安く提供する裏技のような側面があった訳です。
地元生産者さんのご協力があって成り立つことなので、本当に感謝しています。 また、生産者さんとを繋いでくれる大野町役場の職員さんやJA職員さんにも日頃から助けてもらっています。
ミスベティーの食材選びのこだわりは「良い物を提供する最短距離が地産地消」ということでした。
もちろんすべてが地元の物で構成することは出来ませんので、一般物流品も使用しています。
その一般物流品の仕入れも地元食品問屋さんを選ぶことで、東海三県の意外なメーカーとも繋がることが出来、珍しい食材を仕入れることが出来ています。
ここまで書いて思うことは、ミスベティーでは「食材=地域の力」です。
コロナ禍でみんな苦しい思いをしています。 地域の生産者さんが一軒でも無くなると今の仕組みが変わってしまいます。
100年に1度の大不況と言われたリーマンショックを切り抜け、コロナ禍でも果敢に営業を続けているお店ばかりです。
便利でオシャレな外資系のお店や安い大手スーパーも良いのですが、地元のお店を意識的に活用して頂けると新しい発見があったりします。
食材選びの話から地元のお店活用してね!の話になってしまいました・・・
次回は、そんなこだわりの食材を一つ一つフォーカスしていきたいと思います。