13枚目 夏営業について

みなさんこんにちは!

オリンピックも終わって、いよいよお盆休みですね。
コロナの感染者も増え続けているので、昨年同様に帰省される方が減り、手土産需要が下がるのではないかとヒヤヒヤしています。

さて、今回は 以前書いた、夏営業についての続きを書いていきたいと思います。

 

今回の要点
①夏営業の難しい点
②食材の変化
③機械が壊れる

 

①夏に飲食店をやる難しさ
ここ最近の夏はとても暑いですよね。
40℃とか行く日もあって、危険な暑さです。岐阜は全国的にも高温になりやすいので尚更です。

飲食店で暑いとなにが問題になるかというと
まずは「食中毒」です。
厨房の温度がどれだけ頑張っても25℃より下がらない為、食材を出しっぱなしにしていると食材がすぐに痛みます。
冬場の感覚で作業をしていると、みるみる生苺の鮮度が下がっていき、艶が無くなっていきます。
また、まな板や包丁などもすぐに菌が繁殖する為、こまめな消毒と定期的な交換が必要です。

 

次に問題になるのが「ショーケースと外気の温度差による品質の劣化」です。
ミスベティー本店でもたまに起こるのですが、湿度が70%を超える場合や、外気温とショーケース内の温度差がありすぎると
商品に水滴が付きます。
ワッフルがその水滴を吸収してしまい、生地の食感が悪くなることがあります。
自社で空調管理が出来ない催事先や屋外での販売の時は、ショーケースと外気の温度差が激しく、ほぼ100%水滴が付いてしまいます。
対応策として、温度・湿気が高い売り場で売らない 夏場は屋外の販売を控えるくらいしかありません。

 

最後に「従業員の疲労」です。
ミスベティー本店の厨房は、一般的な飲食店の厨房に比べて比較的涼しい方だとは思いますが、ワッフルベーカーの前は体感35℃くらいあり
結構体力を削られます。 暑いとどうしても集中力が無くなり、繊細な調理作業に支障が出てきます。
定期的な休憩を挟みながら、一人のスタッフが長期間暑い作業をやらないように工夫する必要があります。
また、マスクをつけた状態でワッフルを焼いていると、熱中症の危険性があるため、ワッフル焼き作業中はマスクの着用をしないように指示を出しています。
ウナギ屋さんのパフォーマンスでマスクをつけたまま焼いていましたが、焼きながら接客をする方以外は マスクを外した方が良いと思います。

 

②夏は鶏も水を飲み 物流も暑くなる
暑いのは、人間だけではなく、鶏さんも暑いのです。
そのため、普段よりも多く水分を取り、卵が若干水っぽくなります。
これは卵の張りに直結し、所謂「お箸で摘まめる卵」という感じでは無くなります。
卵の変化を計算して、水の量を減らし、必要であれば卵黄の数を増やしたりして味の調整をしますが、やはり冬場の卵で調理した時に比べてワッフルの仕上がりが若干固くなりやすいです。
もしかしたら、ミスベティーの卵の管理方法が間違っていたり、仕込み方が間違っている場合があるので、常に解決策を探しています。ピンと来た方がいたら解決策を教えて頂きたいです。

次に意外な影響が出るのが物流です。
常温保存品の物流温度が問題となってきます。
暑すぎて常温のはずが、倉庫、車の中の温度が40℃~50℃近くになり、若干加熱状態になります。 
そうなると何が起こるかというと、ミックス粉の膨張剤が反応する場合があります。
これが反応すると生地がふんわり膨らまなくなり、しっとりとした食感が無くなっていきます。

先ほどの卵とダブルパンチで安定した品質のワッフルをご用意することが難しくなっていきます。
来年の夏までには、膨張剤の問題は解決したいと思い、ミックス粉の研究に着手し始めました。 進捗がありましたらコラムにてお知らせします。

 

③暑くて機械が冷えない
冷蔵庫や冷凍庫は外気が高すぎると中々庫内温度が下がってくれません。
健気にも一生懸命冷やそうと、常に稼働するため故障することがあります。
毎年夏場になると1つは冷凍庫が壊れていきます。
人間よりも機械が先にダメになっていく様を見ると、なんとも言えない気持ちになることがあります。
今まで数多くの機械を購入してきましたが、高い買い物ですので、ちゃんとした場所に設置して、定期的なメンテナンスと壊れた時に相談できる修理屋さんとの関係が非常に大切だと思います。

 

今回は、夏に営業することが冬に営業するよりも大変だということを伝えたくてコラムを書きました。
夏営業前の大掃除や、夏が終わったあとの後片付けなど、まだまだ書きたいことがあるのですが、別の機会にしました。

次回は「第1回 黒野レールパーク ミスベティー体験教室」について書きたいと思います。