18枚目 ミスべティーの商品開発

みなさんこんにちは!

今回は「ミスベティーの商品開発」についてお話していきたいと思います。

私自身が、商業高校で商品開発の特別授業などをさせて頂いた経験もあり、
商品開発について色々と思うところがあります。

 

まず商品開発を始める上で知っておくべきことは「ニーズ」と「シーズ」です。
ニーズは「お客様の求める物」という感じで、日常会話でも出てくるのでイメージが沸きますよね。

あまり聞きなれない、シーズは「種」という意味です。要するに使いたい食材ありきで商品開発を進める感じです。

では、ミスべティーの商品開発はどのように進められているかご説明します。

 

基本的には、ミスべティーの商品開発では「シーズ」をベースに進めることが多いです。
分かりやすいのが、今くらいの季節から秋の食材が出始めるので、その食材を作って商品開発をする感じです。

この季節の食材を使った商品開発が曲者で、世の中の販売促進のペースだと、夏の終わりに頃には秋商品が出てきますが、まだその時期には季節の食材は収穫されていません。
これは、昨年に収穫した食材を加工し、翌年のシーズン前にリリースするという流れが大手企業を中心に定着しているからだと思います。

採れたての旬の食材を使いたいと思うのが職人のこだわりポイントですから、ミスべティーの商品開発はいつも他のお店よりもワンテンポ遅く、販売時期も短くなっています。
今も揖斐郡産の九十九里かぼちゃがファーマーズマーケットに陳列されるのを待ち望んでいます。

 

そんな感じで、慌ただしく開発した今年の秋メニューをご紹介します。


①揖斐かぼちゃのカスタードクレープ

 

②秋のワッフルプレート(仮称)

 

③お芋のホットミルク(仮称)
 

次の商品開発は冬をイメージした物を作りたいと思いますが、冬のテーマ食材は、チョコレートやクリスマスをテーマにした物なので、
時期に影響を受けにくいことから、秋メニューと一緒に商品開発を進めています。
個人的には、ワッフルケーキをクリスマス仕様にして、クリスマス商戦に乗っかりたいところです。

ここまでお話をしてきて、私自身が色々な商品を考えているかのように思いますが、実際はノータッチで進んでいます。
ミスべティー商品開発の最大の特徴は、スタッフがやりたいメニューを作ることにあると思います。
季節の食材や、他のお店で真似したいメニュー、流行りのスイーツなど、お菓子屋さんで働いていると色々なアイディアが浮かんできます。
その「やってみたい」という好奇心を大切にして、どんどんスタッフ間で商品開発を広げてもらっています。

私の仕事は「秋から春までの新商品を考えよう」「使いたい食材や、やりたいメニューあるかな?」とスタッフに問いかけるだけです。
後はスタッフ間で商品開発が進んでいきます。

もちろん最終決定に責任を持ち、決定する前に商品開発のテクニカルな部分、ポジショニングや価格設定、マーケティング方法などを検討します。

スタッフの作りたいメニューや使いたい食材など、「種」があって進めて行く商品開発が多いので、どうしても「シーズ」先行型商品開発になることが多いですね。
地産地消など、地元食材を使ったメニュー開発も「シーズ」ですよね。

 

いつも思うのですが、商売の原則として「需要があるから商品に価値が生まれる」訳で、
ニーズを置き去りにした、お店側の一方的な商品開発は、なんだか危険だと思いませんか?

せっかく町興しで作った商品なのに、全く売れないパターンがソレだと思っています。

では逆に、「ニーズ」を追求した場合だと、どうなっていくのでしょうか?
もちろん開発した商品は需要があって作るので売れるとは思うのですが、果たして売れる商品が良い商品なのでしょうか?

次回は「ニーズ」をベースにした商品開発のお話をしたいと思います。