148枚目 飲食店の現状を考えるpart1
みなさんこんにちは。
ミスベティー代表の白川です。
先日の合戦祭りでは、本当に多くの方にご購入頂き、2日間とも完売することが出来ました。
ありがとうございました。
以前関わりのあった、関ヶ原中学校の3年生、2年生の子たちも買いに来てくれました。
1年振りにみんなの顔が見れて嬉しかったです。
今回はコラムらしい内容を書いていきたいと思います。
とっても長いので2部に分けて書いていきます。
テーマは飲食店の現状について
最近営業時間の短縮や平日は閉めているお店が増えたと思いませんか?
コロナ禍からの物価高でマイナス要因が膨れ上がり、飲食店の向かう先が不明瞭になっています。
ミスベティーのビジネスモデルは、店舗業務だけではなく、催事販売、製造卸業も入っており、取引先の色々な情報が入ってきます。
ここ数年の流れを読み解いて、ざっくり、世の中の飲食店がこんなことになっているよ。というのを私なりに考えてみました。
現状の分析
昨年の5月にコロナウィルスが5類に移行される前後で、人の動きが活発になり、消費が膨らんだのですが、物価高の影響が強く、9月10月あたりの消費減退期に合わせて、一気に消費が冷え込みました。
そのまま、コロナ前の水準に戻ることもなく、材料費の高騰・人件費の増加、社会保険料の増加などもあり、飲食店は厳しい状況に追い込まれています。
生き残る方法を模索する中で、利益率の高い商品に集中したり、人件費を抑えるために、営業時間を短縮したりしています。
売価を上げて値上げ分をカバーすべし。とテレビに出ている人や偉い人は言いますが、消費者が値上げに納得感があった時期はとうに過ぎており、すでに消費が冷え切っている状態で値上げをすれば、確実に客離れが起こります。
また、それに見合ったサービスを提供出来ていないからダメなんだ。的な発言もSNSで良くみますが、都市部の小さなお店で高単価帯で一部の層をターゲットにした商売であれば、
その議論は成立しますが、地方のお店では一部のターゲットが本当にごく一部となり、商売を継続するほどの売上を確保できないのが現状です。
労働生産性を高めて、賃金を上げる。と政治家は言っていますが、サービス業において、一番生産性を高める要因は手待ち時間を無くすことです。つまり、暇な時間を無くすことです。
しかし、消費が冷え切っている現状、今まで通りの販促・商品開発・店舗運営を行っていても、以前の90%、酷い月は80%まで売上が落ち込んでいると思います。
何もしていなくても、客数が減り続ける日々は原因が特定できず、恐怖でしかないと思います。
まとめ
・コロナ明けで良い時もあったが、物価高の影響ですぐに消費が冷え込み、それが戻ってきていない
・材料費の高騰や人件費の増加に伴い、利益が減少、売価を上げる工夫をしてきたが、それも限界。客離れを起こしてでも値上げをせざる得ない状況に。
・一般消費の減退に伴い、買い控えが起きている。これまで通りの運営方法では、昨年対比10~20%マイナスとなる。
その結果
・固定費を抑えるために人を減らし、売上の少ない時間の閉店や、利益率の低いメニューの改定などを行い、生き残りをかけたサービス縮小がトレンドになっている。
余談ですが、
地域社会の文化やコミュニティについて研究している身としては、現在のサービス縮小トレンドは、モーニング文化・喫茶店文化の衰退を招く危険性があり、大いに危機意識を持っています。
社会の余裕が、大らかなサービスを可能にしていた側面があり、地域サロンとしての喫茶店が無くなってしまうと、地域コミュニティの在り方が変わっていきます。
すでに古くからある喫茶店がオーナーの高齢化で辞められる事例が出ていますが、現状の厳しい情勢では、辞める決断を促す要因にしかなりません。
子ども食堂など、新しいコミュニティの在り方も出来上がってきているので、地域コミュニティが無くなることはありませんが、これまであった喫茶店のモーニング文化が段々となくなってしまうのは、寂しく感じます。
いつか、地域コミュニティ形成に特化した、楽しく、おいしい、人が集まれるお店をミスベティー本店とは別に企画したいと考えています。
話を戻しますが、どんな状況でも一部例外のお店があります。
・SNSの発信が上手で新規のお客様が殺到しているお店
・古くからのお客様が付いており、大きく売上に変化がないお店
・現在のデフレ型マインドに適したコスパ要素の強いサービスでも利益が出ているお店
他の繁盛店を見て、自分のお店はダメだと卑下したり、繫盛店の真似をするのではなく、自分のお店の強みがどこにあり、商売として継続できるサービスは何かをよく考える必要があると思います。
次回のコラムでは、上記のような厳しい飲食店を取り巻く現状の中で、どのようにしてお店を継続させていくのか。について考えていきたいと思います。